備忘録 山(とマラソン)
たまには仕事以外のことをひとりごと
雑文をダラダラ
「山は最高だ!」
2023年3月 残雪期の唐松岳
右手に白馬三山、左手に五竜岳と鹿島槍ヶ岳。息を切らし雪道を登りながら、ひとりつぶやきました。
金沢大学に赴任したのは2017年10月。
素晴らしい山々がすぐ近くにあることを知り、高校の修学旅行で訪れた上高地を30年ぶりに訪問。
梓川の清流と穂高連峰の雄大さに魅了され、本格的に山に登るようになりました。
【豊岡時代】(2013年1月まで)
友人たちと「山でも登ってみようか」という軽い気持ちから、氷ノ山(1509m)、扇ノ山(1309m)、千ケ峰(1005m)に登りました。
ダナーライト(世界で初めてゴアテックスを内蔵したブーツ)というおもにタウンユース用のシューズとオスプレイのケストレル(28ℓ)というザックで登っていました。初めて登山用ザックを担いだ時、「こんなに違うんだ」と感動しました。
氷ノ山に登った日は、ちょうど登山開きで、山頂で巫女さんがお神酒をふるまっていました。彼女たちも登ってきたんだよなあ。
氷ノ山はとてもキツかったと記憶しています。若かったけど、ほとんど運動していなかったからですね。
あとは兵庫県立コウノトリの郷公園近くの白雲山 剣蛇岳、三開山に登ったぐらい。
趣味になるかと思いきや、そうはならず。飽きやすい性格なのかもしれません。
【京都時代】(2013年2月〜2017年9月)
比叡山(848m)と瓢箪崩山(532m)のみ。
たしか、キーンのピレネーズというシューズだった。
比叡山から琵琶湖と京都市内を望みました。
出張も多かったし、心に余裕もなかったんでしょう。
山から遠ざかっていました。
【金沢時代】(2017年10月〜)
金沢に来てから、ふと上高地が意外に近いことに気づきました。
高校の修学旅行で訪れた河童橋。透き通った梓川の水流と穂高の山々(当時はそんな名前も知りませんでしたが)の残像。強烈な記憶として残っています。もういちど行ってみたい。
2019年5月の連休、およそ30年ぶりに上高地を訪問。明神までトレッキングしたぐらいでしたが、その風景は素晴らしく、一気に山の魅力に取り付けれてしまいました。
さっそく近くの登山用品店で登山靴を物色。イタリアのアロゾ(モンベルで扱っています)のファインダーというモデルを購入。道具から入り、泥沼化してしまうのはいつものこと(その後、登山靴やザックなど、けっこう色々な道具を購入・・・)。
ファインダーを履き、金沢市民から親しまれている奥医王山(939m)へ。梅雨時で蒸し暑かったけど登頂。砺波平野の散居村を見ることができました。
8月、黒部ダムを見に行く途中で立山室堂を散策。上高地に勝るとも劣らないその雄大な姿に感動。ただ、立山には登らず。
11月、奥飛騨温泉でバイトしている豊岡の友人に会うため小旅行。せっかくだし、西穂山荘(2367m)まで登ってみました。とても天気がよく、山の雰囲気を味わいました。京都時代の後半からジムに通い、運動が習慣になってたので、体力的には余裕あり。翌日は雨の中、上高地を散策。パンツが防水ではなく、雨に濡れ、風も強くとても寒かった。上高地であっても山を舐めたらアカン!そんなことを思い知りました。
登山が面白くなってきたところ、全世界がコロナ禍に覆われました。行動は制限され、山に登ることも憚れました。家に篭る日々。山に登りたい気持ちが沸々と湧いてきました。
コロナ禍での山登りとは? 自答。テント泊だったら密にならない!テントやら寝袋。またまた道具が必要です。
緊急事態宣言が解除され少し落ち着いた2020年8月、テントを詰めた60ℓのザックを担いで雷鳥沢キャンプ場へ。荷物は重かったですが、山で過ごす夜は格別。星がとてもきれい!
翌日、初めて登った立山(3003m)。一の越で見上げた立山。こんな急登を登れるのか!
実際はそれほどでもなく。素晴らしい展望に気持ちが癒されました。山ってすごい!
すっかり山に取り憑かれ、同月、テントを担いで白山(2702m)へ。昼にはテント場について、ビールを飲みながらゆっくり過ごす。夜は星空に感動。暗闇の中、クマに怯えながら、ご来光を望むために行動開始。初めてのご来光にまたまた感動。御池まわりや登頂後のビール。至高のひととき。
この年は、焼岳(2444m)に2回。1回目の焼岳は上高地からのアプローチ。有名なハシゴ場があったり、けっこう距離があり、なかなか大変。ガスで展望なく何も見えませんでした。ただ活火山の躍動を実感。クマの新鮮なフンにその存在を感じました、2回目は新中の湯温泉からのアプローチ。こちらは楽なコース。展望ばっちり。上高地を眼下に、穂高連峰、槍ヶ岳もよく見えました。
11月、西穂高岳独標(2701m)にも登るも展望なし。風が強く寒かった。展望は次の機会へ。
2021年からは雪山に挑戦。アイゼン(グリベル)と冬履(スカルパ)を購入。ピッケル(ブルーアイス)も。道具が好きだな・・・。
馴染みの登山店主催のツアーで福井県の取立山(1307m)へ。計3回登頂。いずれも天気がよく(というより、雪山はコンディションがいい時しか登らない)、山頂から目の前に広がる白山。3回目は、油断して、別ルートで帰ったところ、トレースがなく、かなり苦戦。ヤマップのアプリを頼りながらのルートファインディング。連れがスノーシューでトレースを作るも、アイゼンのみの僕は、つぼ足で進むことに。体力勝負となりました。消耗激しい。下山途中、出会った人から、冬は危ないルートだと教えてもらいました。無事に帰れたからいいものの、油断は禁物ということを実感。反省!
2022年4月には、西穂高岳独標にリベンジ。残雪期なので、山荘まではアイゼン。天気がよく、展望ばっちり。人が少なく、山頂を独り占め!
そのほかの雪山は医王山や上高地。天気が良い時は、とても冷たい空気と暖かい日差しのコントラストが心地いいです。スノーシューはいて歩く冬の上高地は最高です。
2023年3月、後立山連峰の唐松岳(2696m)。半年ぶりの登山。1年ぶりの雪山。体力的にはけっこうしんどかったですが、展望はバッチリ。白馬三山、鹿島槍が岳、五竜岳、剱岳。本当に素晴らしい。ただ日焼け止めを塗るのを忘れ、顔が真っ黒に。反省!
駐車場で、西穂高岳独標で知り合った人と偶然再会。リアルで会うのは、山で2回だけ。こんなことあるんですね。
改めて山は最高だ!
再び夏山に話を戻します。
2021年9月には荒島岳(1523m)。標高は高くないのですが、暑さもありかなりしんどかったです。一番しんどかった山かもしれません。
同月、薬師岳(2936m)。三大急登と言われる折立からのアプローチはそれほどでもなく。途中の太郎平小屋の名物、行者ニンニクラーメンと生ビールが美味。ビールが悪かったのか、それ以降ばててしまいました。雲海に感動。巨大なカールとご来光が素晴らしかった。初めての小屋泊。あまり眠れない・・・。苦手かも・・・。
10月、再び白山。今度は日帰り。行きは観光新道。展望がひらけていていい道です。急登あり、アップダウンありとなかなか厳しい。室堂でビールを飲んだら、一気にしんどくなり、体が動かなくなりました。休んでストレッチして、アミノ酸を飲んで回復。登山にビール!いいんだけど、僕には鬼門かも。
2021年12月、高松での法事の帰りに登った剣山(1955m)。とても登りやすい山で、やや拍子抜け。展望が素晴らしい。四国出身ですが、四国の山は鬼ヶ城以外で初めて。機会を見つけて四国の山を登りたい。次は三嶺かなあ。
2022年5月、仕事で関係している中海を上から眺めるため大山(1709m)へ。スイッチが入り、コースタイムの半分で登頂。ここもとても登りやすいです。肝心の中海は見れず。反対側は晴れていたんですけどね。次の楽しみにしておきます。
岩場は、まずは医王山のトンビ岩(2022年6月)。垂直に近い岩場が続きますが、鎖に頼り切らずに3点支持を守って慎重に登れば大丈夫でした。ただ、下山後、安心したからなのか、アイフォンをコンクリートに落とし、買い換えるハメに・・・。
同年8月、西穂高岳(2909m)。北アルプスの岩綾地帯の登竜門的なルートで、これまでの山とは危険度が違う。途中知り合いになった経験豊かな方々のアドバイスをいただきながらの山行。ガスってて高度感を感じなかったからでしょうか(僕は高所恐怖症)、無事登頂。山岳救助隊の人たちが訓練していました。よく事故があるルートなので、細心の注意が必要でしょう。展望なしも満足でした。次回のお楽しみです。
2022年9月には御嶽山(3063m)。雲上は絶景でした。雲の合間から乗鞍、笠ヶ岳、槍ヶ岳、富士山、白山などが望めました。
2014年9月27日。噴火当日、僕は開催の日本ジオパーク全国大会に参加するため、長野県飯田市にいました。大会が始まってまもなく、噴火の情報が流れ会場がそわそわしはじめました。火山学者たちが急遽、御嶽山に向かったことをおぼえています。それから8年、山荘の管理人から当時のことを少しお聞きしました。ご冥福をお祈りいたします。
2022年9月、再び立山。雄山から大汝、富士ノ折立、真砂山、内蔵助山荘、大走り、雷鳥沢という周回コース(山に詳しくない人はなんのことやらですね)。このコースも素晴らしい。バリエーション豊かで、展望、風景が抜群。氷河もあるし。特に雄山から先は、人が減り一気に静かになります。やや体力は必要ですが、おすすめです。この頃、論文執筆に追われていて、心の余裕はなかったのですが、立山に行き、とてもリフレッシュできました。すっかり山で癒されています。
この登山から1ヶ月後、なぜか金沢マラソンを走ることに。
別の機会に書きます。
唐松岳を登りながら、ひとり呟いた「山は最高だ!」という言葉
しんどい思いをしてなぜ登るんだろう?
非日常的な体験に魅力を感じているのかもしれません。自然の雄大さにただ圧倒されます。自分の存在の小ささを思い知らされます。
そんな僕にとっては、いい仕事をするためには、山に登ることが必要かなと思っています。いい仕事はしていませんが・・・。これは言い訳かなあ・・・。
一歩一歩あゆみを重ねていけば、いつかピークに達することができる。ということに魅力を感じているのかもしれません。
ライチョウと出会えた時は、ご褒美をいただいた気持ちになります。
ただ、僕はスピード重視の登り方(大体コースタイムの2/3ぐらい)なので、もっと自然との対話を大事にしたほうがいいかもしれません。
連れも山好きなのは、とてもいいことだなと思っています。一人で登ることも多いですが・・・
どこの誰だか知らない人と、自然に色々と話せることも魅力的です。
自分、自然、人との対話
いろいろ御宅を並べましたが、単純に好きで癒されているんでしょう
ちなみに、体は弱いです。子どもの頃は、月に1回は熱を出しうなされていました。よく学校を休んでいましたね。健康優良児のことを羨ましいとは思いませんでしたが、ぜんぜん違う人たちだと感じていました。
体育の成績は大体3ぐらい。短距離は遅いし、ソフトボールを遠くに投げられない。水泳は大の苦手。年1回の水泳大会が苦痛だった。球技と長距離は比較的得意でした。一応、中学時代はバスケットボール部でした。
今は喘息を患い、腎臓も少し悪いです。
ただ、40代半ばから、健康のためジムに通うようになり、体力は飛躍的に向上。
今は、体は弱いが体力はそこそこある(のかな)
そうそう、思い出しました。高校時代、一瞬だけ、登山部にいました。砂を詰めた重いザックを背負って校舎を駆け上りました。
登山部時代、先輩たちと鬼ヶ城に1度だけ登りました。あとは幽霊部員でした・・・。
鬼ヶ城登山。
ザックから、アルコールランプのアルコールが染み出し、お尻をやけど。
まるで、かちかち山
若い時から山とは縁があるのかな。